ドラマ『幸福の黄色いハンカチ』(菅原文太主演)レビュー第4話

幸福の黄色いハンカチ
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作品概要

1982(S57)年にTBSテレビ系列で放送された『幸福の黄色いハンカチ』は、1977(S52)年の同名映画をテレビドラマ化したもの。主人公に菅原文太、その妻には泉ピン子を起用し、目的地を最北の稚内に変更するなど映画版とは一味違った作品となっています。

今作はテレビドラマ1時間枠×5回と時間に余裕があるため、ロードムービーとしての描写も映画版より充実しています。そこで道産子である当ブログ管理人が御当地ネタも交えながら、各話ごとにレビューを綴ってまいります。

第4話となる今回は勇作の過去と兄との再会、そして再び4人で旅を再開するまでの物語となっています。

主な作品データ

  • 島勇作:菅原文太
  • 光枝(勇作の妻):泉ピン子
  • 幸子:田中好子
  • マコト:アパッチけん(中本賢)
  • ヒロミ:光石研
  • 島謙造:三船敏郎
  • 謙造の妻:杉山とく子
  • ヤクザ風の男:安岡力也
  • 製作:三船プロダクション、TBS
  • 脚本:高橋正圀、朝間義隆、黒土三男
  • 原作:ピート・ハミル 「黄色いリボン」

第4話レビュー:明らかになる勇作の過去

前回は勇作が刑務所を出所したばかりとわかり、4人のあいだに亀裂が入ってしまいました。勇作は留萌から一人で兄の謙造がいる増毛町を訪れます。

増毛町は高倉健が主演した『駅 STATION』の舞台ともなったところですが、2016(H28)年に廃駅、現在は観光施設になっています。※ページ上部の画像は現在の増毛駅。

【レビュー】映画「駅 STATION」冬の北国で心がすれ違う男と女
作品概要 『駅 STATION』は1981年に制作された北海道を舞台とした作品。高倉健が演じる北海道警察の三上と関わる3人の女たちが描かれ、八代亜紀のヒット曲『舟歌』が印象深く使われています。 1982年の第5回日本アカデミー賞では最優秀作

今回は光枝と結ばれた馴れ初めや、なぜ服役することになったのかが勇作自身の口から語られます。二人の馴れ初めは映画版でも描かれていますが、時間に余裕のあるドラマのほうがそのあたりをじっくり描けています。

留萌で勇作が去ったあと、最初から怪しいと思っていたと言い出すヒロミに幸子が激怒。「初対面で刑務所から出てきたところです、って言えっていうの?」と涙ながらに猛抗議します。

いますよね? こういう奴って。「オレは最初からそう思ってたんだよ!」って、あとから言う奴。イケオジな今の姿しか知らない人が観たら驚くほど、光石研がムカつくヒロミを好演しています。

後半では4人での旅が再開しますが、勇作は稚内へ行くと言ったり、やっぱりやめると言ったり気持ちがふらつく様子。

自分で光枝を捨てておきながら、待っていてくれるだろうか、もし待ってなかったらショックだなぁ……と、心の声が聞こえてきそうです。

そんな勇作に強い口調で「勇さん、行こう!」と言ったのはマコトですが、映画版では朱美のセリフだったのでドラマでも幸子に言ってほしかったところです。

というわけで、第4回はここまで。最終回は、いよいよ稚内へ到達します。

第4話のルートを辿ってみる

今回は留萌から南下して増毛町で勇作と合流、北上して稚内へ向かう途中に古丹別で宿泊しました。距離にして、わずか70km少々です。だったらそのまま行けよと思いますが、そこはやっぱりドラマの都合ですね。

稚内へ向かう日本海沿いの道は「オロロンライン」と呼ばれる絶好のドライブコース。天塩町まではずっと左に海を見ながら走れるので、夕日を眺めながらロマンチックなデートにもサイコーです。そのかわり、冬は暴風雪で大変な思いをするかも知れません。

オロロンラインは走りやすいかわりに、車の流れが速い路線でもあります。70〜80km/hで走っていても抜かれますので、後続車が追いついてきたら速やかに進路を譲るほうが無難です。

ではまた、次回は最終回のレビューでお会いしましょう!