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『THE FOG』感想・あらすじ:古き良きアメリカのホラー映画

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SF・ホラー
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【THE FOG あらすじ】

ある年からちょうど100年前。カリフォルニアにある小さな村の沖合で、一艘の帆船が霧に包まれ視界を失った。

船は陸の焚火を頼りに舵を切ったが、それは村人たちが策略した死への進路だった。船は沈没し、新天地を求めてやってきた乗員も全員が水死した。

その後、小さな村は沈没船から引き上げた財宝で豊かに栄え、広場では町の100周年を祝うイベントが開催されていた。しかしその夜、町を不気味な霧が包み、住民が次々と亡霊に殺されていく。

【主なキャスト・作品概要】

  • スティーヴィー(FM局を経営するシングルマザー):エイドリアン・バーボー
  • エリザベス(ヒッチハイカー):ジェイミー・リー・カーティス
  • ニック(町の青年):トム・アトキンス
  • マローン神父(100年前の首謀者の孫):ハル・ホルブルック
  • キャシー(町の有力者):ジャネット・リー
  • 監督・音楽:ジョン・カーペンター
  • 脚本:ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル
  • 公開(日本):1980年5月24日
  • 上映時間:99分
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感想:亡霊が子孫に復習って、アメリカ版「八つ墓村」?

今作をはじめて観たのは1980年代の半ば。地方の大学生だったぼくは就職活動なんてまだずっと先の話で、毎日のように大学の友達やバイク仲間たちと遊んでいた気楽な時期でした。

ある日、友人につきあって入ったレンタルビデオ店で、たまたま見つけたのが今作の『THE FOG』。

ジワジワと攻めてくる日本のホラー映画にも通じるテイストが印象的で、一緒に観ていた友人も「これ、けっこうおもしろかったね」と言っていたのを覚えています。

今回はあれから数10年経ってからの再視聴です。もちろん細かいストーリーはほとんど覚えていませんでしたが、夜の港町を霧がモワーッと包んでいく不気味なシーンは今でも鮮明に覚えていました。

そして改めて観ると、今作は夜の不気味さを強調するため、昼間のシーンが明るく描かれていることに気づきました。

とくにヒロインのスティーヴィーがオープンカーでなだらかな丘を走るシーンは、青い空と海が空撮によって広々と描かれていて、こんなところでのんびりしたいなぁ〜と思ってしまうくらい、のどかで風光明媚な港町という感じに描かれています。

こうした昼のさわやかさから一転して、霧に包まれる夜の町並みをより不気味にしているところがうまい演出です。

ちなみに、ヒロインのスティーヴィーを演じたエイドリアン・バーボーは当時、今作のジョン・カーペンター監督の奥さんでした。

また、町の有力者キャシーをコミカルに演じたジャネット・リーとヒッチハイカーのエリザベスを演じたジェイミー・リー・カーティスは実の親子です。これ、マメね。

ところで、昔の住民に騙されて殺された恨みを晴らすというストーリー、なんか似たような筋書きがと思ったら……

なんだ『八つ墓村』か!

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しかし『THE FOG』はアメリカンB級ホラーらしく、『八つ墓村』ほど練り上げられた筋書きではありません。て言うか、むしろ雑です。

そもそも亡霊たちは復習するなら自分たちを騙した村人の子孫に絞ればいいのに、神父の他は無関係な人たちばかり。それならいっそ、町の住民全員に復讐するほうが納得できます。

そこはもう少し亡霊としてのポリシーっていうか、矜持ってものを持ってほしかったと思いますが、こういうところで手抜かりなのがB級映画らしいところですね。

また、個人的に興味深かったのは、劇中に出てくる自動車が古いピックアップやムダに大きなステーションワゴンだったり、ニックと医者が二人ともチェック柄のシャツを来ているところなど、ぼくらの世代があの頃に抱いていた古き良きアメリカのイメージそのものでした。

今作は船の乗員たちが死んでから100年後というだけで、それが何年かは具体的にされていません。はっきりと年代を特定していないぶん、1980年前後の古いアメリカらしさが楽しめる作品でもあります。

残念ながら日本ではあまり知られていない作品のようですが、ホラー映画としては「B級の上」と言える作品。際どいお色気シーンもないので、ご家族そろって安心して? 楽しめますよ。