2004年に公開された今作は、メリン神父と悪魔パズズとの因縁を描いており、1作目の前日譚となります。
戦時中、ナチスの所業に神への信仰を捨てたメリンが、惚れた女医を助けるために、あっさり信仰を取り戻してパズズと戦うという、ハリウッドらしい安易なストーリーです。まあ、おっさんのメリン神父だけでは絵的に地味すぎるので、どうしてもロマンス様子を入れなければならなかったという事情もありそうです。
エクソシスト・シリーズとしては、まずまずの出来と言えますが、なぜパズズはその後、リーガンに憑りつくことになったのか? という1作目につながるところには触れられていません。そのあたりは「前日譚」という割には手抜かりを感じます。
ちなみに、アフリカのケニア トゥルカナ地方が舞台とされている理由についてですが、劇中ではルシファーが天界から墜ちてきた場所とされています。トゥルカナ地方は人類発祥の地とされているところなので、神が自分たち天使よりも人間を愛していると嫉妬したルシファーが、神への反抗心からあえてこの地に降り立ったという見方もできます。
そしてルシファーの手先である悪魔パズズですが、元々はシュメール神話に出てくる魔人です。そのパズズが、どうしてはるばるケニアまで来たのかも不明ですが、悪魔には距離とか関係ないんでしょうね。
そして、今作でもっとも不満なのは、パズズがチョロ過ぎること。1作目でリーガンに憑りついた時は、年老いて心臓が弱っていたとはいえメリン神父を4なせたほど手ごわかったのに、今作では割とあっさり追い払われているなど小物感が漂います。拡大解釈すれば、このときの悔しさをバネに、パズズは自分を鍛えたのかもしれません。とすれば、パズズ、けっこうな努力家のようです。
とまあ、細かい点では不満もありますが、だいたいホラー映画なんてその程度ですから、全体的な雰囲気を見れば、まずまず及第点と言えます。このレビューを書いている時点ではアマプラだと無料で視聴できるので、1回くらいは観てもよろしいかと。
