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男はつらいよ 寅次郎忘れな草(11作目)女もつらいよ!

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男はつらいよ
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作品概要

「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」は1973年8月4日公開のシリーズ11作目。

寅さんにとって永遠のマドンナとなるさすらいの歌姫リリーさん初登場とあって、ファンの間でも人気の高い作品になっています。

評価:★★★★★

主なキャスト

      • 車寅次郎:渥美清
      • さくら(妹):倍賞千恵子
      • 竜造(叔父):
      • つね(叔母):三崎千恵子
      • タコ社長(隣の印刷会社の社長):太宰久雄
      • 題経寺の御前様:笠智衆りゅうちしゅう
      • リリー松岡:浅丘ルリ子

あらすじ

網走へ向かう夜汽車の中、涙ぐむ一人旅の女がいた。その女が気になる寅次郎だったが、駅に着くと彼女はタクシーで去ってしまう。

網走の街角でレコードを売る寅次郎だが、足を止める客は皆無。海を見ながらしょげていると、「さっぱり売れないじゃないか!」という威勢のいい声。振り向くと、声の主は夜汽車の女だった。

リリーと名のる女は旅回りの歌手。中学のときからフーテンみたいなものというリリーに寅次郎は親近感を覚える。

自分たちの生き方なんて泡(あぶく)のようなものと言ったリリーの言葉に、寅次郎は地道に生きようと酪農家で働き始める。しかし仕事のきつさに三日と持たずに寝込んでしまい、報せを受けて迎えに来たさくらに連れられて柴又へと帰っていった。

ある日の夜遅く、リリーは泥酔して「とらや」を訪れる。母親からのカネの無心やタチの悪い酔っ払い客に心乱れたリリーは今すぐ旅に出ようと言うが、なだめてばかりの寅次郎にリリーは怒って出て行ってしまった。

感想・考察

今作のマドンナであるリリー松岡は、シリーズに計6回登場するほど、寅次郎にとって永遠のマドンナとなります。これだけ多くの回数を同じ役で出演したのは浅丘ルリ子と、のちに満男のマドンナ及川泉を演じた後藤久美子だけ。シリーズにとっては2大マドンナの一角が生まれた作品といえます。

リリーは中学のころに家を出てからフーテン暮らしと言うように、寅次郎と同じタイプにキャラ設定されているところが、過去のマドンナたちと大きく違う点です。

これまでのマドンナたちは寅次郎がグイグイ入れ込んでいける隙のあるタイプが多かったのですが、リリーは世間の荒波を乗り越えて生きてきただけに勝ち気で一筋縄ではいかない気性の強い女です。

しかし同じような風来坊でも、女ということで余計につらい思いをするリリーのほうが、寅次郎より突っ張って生きなければなりません。だから思わず夜汽車で涙ぐんだり、トラブルが続くと悪酔いしてしまう弱さもこぼれ出てしまいます。

リリーが寅次郎に旅を断られて怒ったのは、そんな弱さに気づいてくれないことが寂しかったからでしょう。同じような生き方に見える寅次郎とリリーですが、リリーと寅次郎には大きな違いがあります。

寅次郎には「とらや」という帰る場所があり、タコ社長も含めた「とらやファミリー」の人たちは、旅に出たままの寅次郎をいつも気にかけてくれます。だから寅次郎は好きなタイミングで帰ってきては、好きなだけワガママを言うことができます。

しかし、リリーには心配してくれる家族がいません。それどころか、カネを無心するだけの母親にリリーは「あんたなんか、いなくなればいい」とすら言い放ちます。

同じように見える風来坊でも、根無し草のリリーと、「とらや」という太い根を張る寅次郎とは根本的に違います。裸電球がぶら下がるリリーのいた部屋に立ちすくむ寅次郎は、自分たちのそんな違いに気づいたのかもしれません。だから、いつかリリーが来たら「とらや」に住まわせてやれと、さくらに頼んだのでしょう。