***当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています***

男はつらいよ 寅次郎かもめ歌(26作)蘭ちゃんマドンナでキャンディーズファン必見の作品

男はつらいよ
スポンサーリンク

作品概要

「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」は1980年12月27日公開のシリーズ26作目。定時制高校に通う若いマドンナすみれを、元キャンディーズの伊藤蘭が好演しています。

また、濱口國雄の詩「便所掃除」を国語教師役の松村達雄が朗読するシーンは見どころのひとつ。

評価:★★★★★

主なキャスト

  • 車寅次郎(主人公):渥美清
  • さくら(妹):倍賞千恵子
  • 竜造(叔父):下條正巳
  • つね(叔母):三崎千恵子
  • 博(さくらの夫):前田吟
  • タコ社長(隣りの印刷工場の経営者):太宰久雄
  • 題経寺の御前様:笠智衆
  • 源ちゃん(寺男・寅の舎弟):佐藤蛾次郎
  • スルメ工場のおばさん:あき竹城
  • すみれの彼氏:村田雄浩
  • すみれの母:園佳也子
  • 国語の教師:松村達雄
  • すみれ:伊藤蘭

あらすじ

寅次郎は北海道の江差でテキヤ仲間のツネが死んだことを知る。奥尻島へ墓参りに行った寅次郎は、東京の定時制高校に通いたいと言うツネの一人娘すみれを連れて東京に帰った。

すみれに対して保護者のような気持ちであり、同時に恋心のようでもある寅次郎は、毎晩のように定時制高校についていくが……。

感想・考察

ついに博とさくらが念願のマイホームを購入。兄としてできるだけのことをしてやりたいと2万円も包んだ寅次郎ですが、へたに気をつかった博が返そうとしたため激怒! プライドを傷つけられて出ていってしまいます。

そりゃ年じゅう貧乏な寅次郎ですが、兄として出した祝い金を突き返すのは礼儀知らずにもほどがあります。まして寅次郎は粋やメンツにこだわるテキヤ家業。その寅次郎に対する博の態度はケンカ売ってんのと同じです。

しかもタコ社長が5千円だけもらっておけば? なんて余計なことを言うもんだから、ますます火に油を注ぐことに。同じような経験を持つボクとしては、一発くらい博を殴ってもいいと思うシーンでした。

『学校』シリーズの原点となった今作

今作は定時制高校が重要な舞台になっているように、山田洋次監督は当時から教育に関する関心が高かったようです。

 僕はこの頃から『学校』という映画を作りたいと思っていました。
(中略)
 この作品のマドンナ役の“すみれ”という娘が伊藤蘭さん。題材は地味でしたが、この作品は興行成績がとてもよかったのです。
 そして僕はこのとき、日本人が教育という問題にどれだけ悩んでいるのかということを感じました。

「男はつらいよ 寅さん読本」PHP文庫より

映画『学校』の1作目が公開されたのは’93年ですから、山田監督は10年以上も構想を温めていたんですね。とくに1作目は田中邦衛たちの名演技が泣かせてくれるいい作品でした。『学校』シリーズについては、あらためて別の場所でレビューしたいと思います。

後半で寅次郎がすみれの通う定時制高校に入学願書を出していたことがわかりますが、中学中退のため受験資格がありません。第2作目「続・男はつらいよ」では葛飾商業中退となっていたので、ここで設定変更が行われていますね。

そして今作の見どころのひとつは、国語の授業で朗読される濱口國雄の「便所掃除」という詩。

国鉄職員だった作者が汲み取りトイレを掃除するときの様子と心情をうたった作品です。この詩を国語教師役の松村達雄がユーモラスな名演技で詠んでいるため、より味わいが増しています。

そして、このとき最前列の席にはまだ駆け出しだったころの田中美佐子(今作での名義は田中美佐)が出演しています。セリフもない端役ですが、女優としてキャリアを積んだタイミングで再登場してほしかった女優さんです。

マドンナすみれを演じた伊藤蘭は、言うまでもなく元キャンディーズの蘭ちゃん。「ふつうの女の子に戻りたい」と言って’78年に引退したものの、やっぱり「ふつうの女の子」にはなれず、今作の少し前に大森一樹監督の映画『ヒポクラテスたち』に出演。女優として芸能界に復帰しています。

その後の蘭ちゃんは女優としてキャリアを積み、’89年に水谷豊と結婚。娘の趣里さんも女優として活躍中。蘭ちゃんは現在も女優やナレーションなどで活躍されています。

また、今作と同時上映された前田陽一監督「土佐の一本釣り」では、スーちゃんこと田中好子さんも女優として復帰しています。※DVDやブルーレイは廃盤となっています。

すみれの母親を演じた園佳也子さんはいろいろなドラマで見たことのある女優さんでしたが、名前を知ったのは今回はじめて。国勢調査員役の杉山とく子さんもそうでしたが、子どものころから顔は知っているけれど名前を知らない役者さんってけっこういます。

すみれの彼氏を演じた村田雄浩さんも、ユーモラスな役どころが多いバイプレイヤーですね。昔からこの人の名前はなんて読むんだろうと思ってましたが、雄浩と書いて「たけひろ」だそうです。読めねえよ。

そしてスルメ工場のおばさん役のあき竹城さん。慰安旅行中のバスで「おら、ストリップやるだよ!」と言っているシーンがありますが、実際に彼女はストリップの踊り子さん出身。

山形弁でしゃべる明るいキャラのあき竹城さんは北海道でも知名度抜群。なぜなら、かつて北海道ローカルのこんなテレビCMがあったからです。

「冬はさびーなぁー」は、50代以上の道産子どさんこなら誰もが知っているフレーズ。今でも冬になると頭に浮かぶフレーズですが、化粧品のCMだったんですね。てっきり使い捨てカイロのCMだと思ってました。

コミカルなタレントから出発し、のちには名女優となったあき竹城さんですが、残念ながら2022年12月15日に75歳で亡くなられています。

若い女優がマドンナ役になると駄作になりがちな『男はつらいよ』シリーズですが、今作は定時制高校という舞台を設定したことで深みのあるストーリーとなっています。

 

タイトルとURLをコピーしました